ライブレコーディングの現場レポート!及川光博様ワンマンショーツアー2012「銀河伝説」(その4)

おはようございます!広報のhiroです。

今回も、以前のレポート(その1その2その3)に引き続き、2012年6月2日に開催されたコンサート、及川光博様のワンマンショーツアー2012「銀河伝説」 @NHKホールで行った、ライブレコーディングの様子を、ご紹介したいと思います!


さて、朝から搬入、仕込み、システムのチェックなど、ライブに向けた準備が着々と進み、サウンドチェックが行われた後には、コンサートのリハーサルが始まります。

このとき、録音中継車「オデッセイ(ODYSSEY)」では、収録スタート。

リハーサルの音を、録音します。


どうしてリハーサルを録音するのかと言うと、1つはレコーダーに異変がないかを確認するため。もう1つは、収録したリハーサルの音をプレイバックして、音の確認を行うためです。

もちろんリハーサルの最中にも、個々の回線の音をチェックしますし、大抵のマイクはこの際に確認を終えますが、その後、プレイバックでの確認も行います。


さあ、リハーサルが終われば、開場準備が始まり、ついにお客様の入場となります。


オデッセイでは、開演5分前に、マルチトラックレコーダーが回り始めます。

RECインジケーターが点灯。

ライブレコーディングの本番スタートです!


ステージの情報や出来事は、ステージ袖にスタンバイしているスタッフからインカムを使って、瞬時に事細かく報告されます。


アーティストの出のタイミングや、マイクロホンを持つタイミングなどは勿論、楽器を持つ、持ち替える、トランペットがミュートを装着するなどの動作やMCの際に誰がどのマイクロホンで喋っているのかといった、音に関連するステージ上のあらゆる動きや状況を、インカムで中継車に伝えます。


録音中、エンジニアが激しいフェーダー操作や大きな設定変更を行うことはありませんが、スピーカーだけでなく、時にはヘッドホンを使ってモニターするなど、常に「音」に神経を尖らせています。


複数のモニターを使うのは、それぞれのモニター環境で出来るチェックを行うため。

自分のリファレンスとも言える、聴き慣れたモニタースピーカーやモニターヘッドホンを使って、収録している音が、予定通りの音になっているかなどを確認します。


ライブレコーディングは、スタジオでのレコーディングとは異なり、録音に最適な環境とは言えません。しかし、その中でも最高の音を収音するため、技術者が1つのチームとなって各々の持ち場で最善を尽くします。

それはきっと、現場での作業に限らず、全ての工程において同じことですね。


レコーディングエンジニア 熊田さんに、「レコーディングにおいて、大事に思うことは何ですか?」と質問を投げかけました。

私は漠然と、『録音の技術や経験などのお話をしてくれるのかな?』と考えていましたが、「アーティストがいかに良い環境で出来るか、そこに尽きるんじゃないかな。」と一言。


ライブレコーディングは、“コンサートありき”で行われる収録です。

もしも、コンサートが最高でなければ、どんなに最良の機材と人材で収録を行ったとしても、そこに魂は入っていないのだそう。

収録が入れば、当然、ステージも普段と違う状況になります。

カメラや録音など、収録に入る側が、例えば『ここはアーティストの導線だな』とか『ここはアーティストの目線だから邪魔になるよね』など、細部に到るまで気を配り、アーティストがステージで如何にいつも通りに、もっと言えば、いつも以上に良い環境へ持っていけるかということを念頭においているのだそうです。


こういった気配りや心配りは、アーティストに対する事だけではありません。

舞台監督やPA、照明、映像など、他の技術スタッフに対しても同じこと。


意思の疎通を図って関係を築くことは、自分だけでなく、互いの仕事をやり易くします。

そして、ステージ周りがスムーズだということは、結果、一番肝心であるアーティストがやり易いという事につながっていきますから、そこに持っていくまでに、どういう努力が必要なんだろう、というのが一番大事に思っている部分かな、と教えてくれました。


私は、現場や技術のスタッフではありませんが、なんと言うか、ああ、やっぱりヒビノが好きだなと、ヒビノの広報で良かったなと、改めて感じる瞬間でもありました。とまあ、私の感想はさておき、、、


NHKホールで行われた及川光博様の2DAYS公演は大盛況のうちに幕を閉じ、2日間に渡って行ったライブレコーディングも、無事に収録を終えました。

では、これで完成か?というと、まだまだです。

トラックダウンやマスタリングなど、スタジオワークへと続いていきます。

そして、この音は最終的に、今秋発売予定の「ライブDVD」のサウンドになるそう!

楽しみです!


コンサートの本番当日という、気持ちが張り詰める状況の中、弊社ブログの取材活動に、ご理解、ご協力をいただきました及川光博様、バンド THE FANTASTIX メンバーの皆様、株式会社マザーエンタープライズの皆様、株式会社喝采の皆様、同コンサートの制作に携わっていらっしゃる関係者の皆様、本当にありがとうございました。

そして、いつもこのブログを見てくださっている皆様、最後までお読みいただき、ありがとうございました!

次は皆様にどんなヒビノをお届けしようかと、あれこれ思いをめぐらせています♪

どうぞお楽しみに。




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