映像補正のはなし(1)-色温度とは?-

こんにちは!経営企画のアミーゴです。

久しぶりのブログ投稿になってしまいました…。反省です。


きれいな景色を見つけると、思わず写真を撮りたくなってしまうことって、たまにありますよね。

ときどき私も写真を撮ることがあるのですが、スマホの画像加工アプリを使うと、写真の雰囲気がひと味変わるのが楽しくて、ハマっています。

ある日、会社からの帰り道に撮った夕焼け写真も、こんな風にいろんな色合いに☆


ですが、一体どういう仕組みで、こうした画像加工ができるのでしょうか?

ふと疑問がわいてきました。

そこで、どのような原理や技術があるのか、調べてみることにしました。


向かった先は、横浜市にあるヒビノクロマテック Div. LEDソリューション部です。

ヒビノでは、映像システムの販売やレンタルのお仕事を行っていますが、その中で、色や光に関する調整作業を行う機会も多くあります。

もとの映像に対し、どこをどのように調整すれば、クライアントのご希望に合う効果が得られるのか、現場スタッフはたくさんの経験を持っています。

ヒビノクロマテック Div. 技術チームリーダー 田中さんと、ヒビノGMC 若月さんに協力してもらい、いろいろとお話を聞くことができました!


まず、映像補正をする機会というのは、実際によくあるものなのでしょうか?と尋ねたところ、「あります。制作者の意図が忠実に再現できるよう、細部まで調整するのが我々の仕事です。とくに、『白』は、人によって感じ方が微妙に違うことも多いので、難しいです。」と教えてくれました。


なるほど!たしかに白といっても、少し青みがかった白、アイボリーのような黄色がかった白、うすいグレーのような白など、さまざまな白があります。

その時々の状況により、求められる「白」は微妙に違うということですね。


白をはじめ、さまざまな色味の違いが生じる原因の一つとして、色温度というものがあります。

色温度とは、光の色を、数値で表したもの。単位はK(ケルビン)で示します。

例えば、ろうそくの炎は約2000K、白熱電球は約3000K、昼間の太陽光は約5000~6000K、晴天の空は約12000Kといわれています。

光の色は、色温度が低いほど赤っぽく見え、色温度が高いほど青っぽく見える、という性質があります。

今回、いろいろな映像補正の方法を実際に見せてもらうため、簡単なセットを組み、ビデオカメラで撮影した映像を、LEDディスプレイ(ChromaLED・3.0mmピッチ)に出力しました。

写真は、その準備中の1コマです。


中央のテーブルには、白い布がかかっています。

しかし写真を見ると、LEDディスプレイの画面上では白い布は白く、実際のテーブル上では、白い布が黄色っぽく映っているのがわかります。

また、花びんの横のモニターや、手前のビデオカメラモニターでは、少し青っぽく映っています。


色の違いが起きているのは、部屋の光源、LEDディスプレイ画面、モニター画面の色温度が、それぞれ異なっているからです。

低いほうから順に、 部屋の光源の色温度 < LEDディスプレイの色温度 < モニターの色温度という関係になっています。


どこの色温度を白く見せるかは、デジタルカメラのホワイトバランス機能で設定できます。

(LEDディスプレイのホワイトバランス調整については、また次回、ご紹介します!)


ここでは、LEDディスプレイ画面を基準にカメラのホワイトバランスを設定したので、実際のテーブルは、それより色温度の低い光源下だったために黄色く映り、モニター画面はLEDディスプレイよりも色温度が高かったため、青っぽく映っているのです。


人間の目は、どのような色温度の光の下でも、白い物は白に見える、という順応性を持っています。

そのため、カメラを通さず対象を目で見ている限り、上の写真のような色温度の差を大きく感じる場面は少ないのかもしれません。


ですが、例えば、複数のディスプレイを並べて同じコンテンツを流す場合など、映像演出の方法によっては、やはり人間の目にとっても、微妙な色温度の違いが気になる場面というのもあります。


そもそも、入力する映像が同じなら、どんなディスプレイでも同じように映像が出力されるのかというと、決してそうではありません。

ディスプレイのメーカーや製造時期、機種などにより、画面に出力される色には微妙な個体差があります。

たとえ、ディスプレイAとディスプレイBに同じ映像を入力して、それぞれの機器が表示している色のレベルや輝度が、数値としては全く同じだったとしても、そのディスプレイが採用している色再現方式や、発光の密度など、機器の構造が少しでも違えば、見え方が異なることだってあるのです。

また、一つの機器自体も、経年劣化によって、色温度や明るさが少しずつ変化します。


ディスプレイの色を正確に出力させるための調整は、色に対するこだわりが強い、特定の映像コンテンツを扱う場合に限ったことではなく、映像表示を行う際の基本として、必要不可欠なのだとわかりました。


次回は、実際にディスプレイの色温度をどのように調整するのか、その方法についてご紹介します!

お楽しみに☆