ヒビノ・マイキングセミナーに潜入!

[投稿者:hiro]

「マイク」という聞きなれた言葉が、「マイクロホン(Microphone)」という単語の“略語”であるという事実を知ったのは、私が音響に興味を持ち始めた頃のことでした。

マイクという短い言葉に慣れすぎていたせいか、正式名称の存在と、マイクロホンという言葉の響きが、少し衝撃的だったような気がします。


さて 先日、サウンドスタジオノアで「ヒビノ・マイキングセミナー」というマイクロホンのセミナーが開催されました。講師はもちろんヒビノのスタッフ。今回はボーカル編です。


といっても・・・“マイクのセミナー”なんて一体どんなことをするのか?不思議に思う方もいらっしゃいますよね。

バンドなどの音楽活動をされている方の中には、ご自分のライブや自宅録音で使う“自分専用”のマイクロホンとして、プロユースのマイクロホンをお求めになる方が少なくありません。

ヒビノ・マイキングセミナーにご出席いただいた皆様も、ご自分のライブや録音等でマイクロホンを使う機会のある方達でした。


ボーカルにとって、マイクロホンは楽器のような存在です。

しかし、自分にあった『マイ・マイク』が欲しい!・・・と思っても、日常でプロ用・業務用のマイクロホンに触れる機会は多くありませんし、マイクロホンの見た目からでは音の違いなんて分からないし、構造や機種で何がどう違うのか・・・

マイクロホン選びに戸惑うことも多いのではないでしょうか?


ヒビノ・マイキングセミナー(VOCAL編)では、自分にあったマイ・マイク探しや、音作りなどのご参考にしていただければと、知っているようで知らない『マイクのいろは』をご案内しました。


それでは早速、

今回のセミナーで使ったマイクロホンです!

音楽番組に限らず、報道やバラエティーなど、毎日 必ずと言って良いほどテレビで目にする業界のスタンダードとも言えるマイクロホンから、バンドマンで知らない人はいない(?)ライブハウスやリハスタの鉄板的なマイクロホン、そして、世界中のレコーディングスタジオで使われている有名なコンデンサーマイクロホンなど、ヒビノグループが取り扱っている「AKG」と「Shure」から、著名マイクロホンがずらり勢ぞろいです!


音響業界の方には、知っているマイクロホンばかりの見慣れた光景かもしれませんが、日常で、一度にこれだけの業務用マイクロホンを試す機会は貴重ではないでしょうか?


セミナーの講師は、ヒビノプロオーディオセールス Div.の鈴木さん。

ヒビノのスタッフには音楽好きが多いですが、鈴木さんもその1人のようです。

受講者のみなさまと同じように、バンドをくんでいるのだとか。


講義はまず、マイクロホンの入門に欠かすことのできない、マイクロホンの種類、構造、指向性の種類、周波数特性など、「マイクロホン」という音響機器を知るための解説から始まりました。

音響技術を学ぶ専門学校の授業みたいで、ちょっと懐かしさを覚えます。

質疑応答を交えながら進んでいくのですが、受講者のみなさまから、

「マイクのダイアフラム(振動板)が、音(音波)を電気信号に変換する仕組みは・・・」

「ボーカルの周波数と、マイクの周波数特性の関係について・・・」

「スーパーカーディオイドの、180度方向の指向特性の影響は・・・」

などなど、とても熱心に質問が飛び交っていました。

『真面目に勉強しなくったって、音は感覚でしょ?理屈なんて必要なくない?』

・・・というのは大間違い!

機器のことを理解せずにそれを使いこなすなど、不可能に近いんですね。


音源にマイクロホンを向ければ、『音』をとることは出来るかもしれませんが、それが『求めている音』となるかは、まったく別。

「音」や「音の微妙なニュアンス」が、決まった色や文字で表すことの難しい“感性”に近い物だからこそ、求める音を実現させるためには、道具を知り、目的にあった選定をして、使いこなす事が必要なのですね。


「音の世界」は奥が深い!

ということは、音の入り口であるマイクロホンの世界も、底なしに奥が深いのではないか!?と思うのです。


講義はつぎに、ボーカルマイクロホンの選び方、ライブでのマイクロホンテクニック、録音でのマイクロホンテクニックなど、実践的な内容へと進んでいきます。

「ロックな音にしたい」「温かみのある音をとりたい」「芯のある音にしたい」「明瞭度が高く、透き通ったキラキラした音をつくりたい」などなど、自分の“求める音”と、ライブまたはレコーディングなどマイクロホンを使う“シチュエーション”に対して、どんなマイクロホンを選択すると良いか?音源に対してどんな風にマイクをセッティングするか?といった使い方のお話です。

セミナーの参加者さまたちには、一番知りたかったところかもしれませんね。


実用的な質問も増えてきまして、プレゼンテーションが一通り終わったところで、ここからはフリースタイルです。

時間の許す限り、マイクロホンを使い比べ、その音を体感します。

種類が同じで、形もよく似た2つのマイクロホンでも、実際に音を出してみると明確な違いを感じられたり、複数のマイクロホンを使い比べる中で、「このマイクがいい!」と、ご自分の“求める音”にマッチした、心に決めた1本を発見された方もいらっしゃいました。

マイクロホンに触れながら、実用上で疑問に思っていたことや、アレンジに関する相談なども続き、参加者のみなさま同士でも、お話が盛り上がっている様子。

みなさま楽しそうです。


「この音源には、このマイクロホンを使います」と、一概に言えないことは事実です。

でも、マイクロホンという音響機器について理解を深めると、カタログに書かれている図形や数字がマイクロホンを選ぶうえでとても参考になること、そして構造の種類ごとに特徴があり、それぞれ得意とする音があること、例え仕様がよく似ていたとしても、マイクロホンごとで音色の違いがあって、そのマイクロホンごとのキャラクターを生かす事もマイクアレンジの一つであることなどをこの日、実感することができました。

(▲セミナーでお配りした製品カタログ&ガイドブックとお土産(Shureのケース)です。この他に「マイクロホンの上手な使い方」などのセミナー資料2種をお渡し致しました。)


みなさまが理想のマイクロホンと出会って、ご愛用いただけると嬉しいですね。

そして「これぞ!!!」というマイクロホンと出会ってからも、「こんな音にしたいから、こういうアレンジ方法はどうだろうか?」とか「もう1cm近づけたらどんな音になるか?」とか「ねらう角度を少し変えてみよう」とか「そっちのマイクで試したらどうなるか?」などなど・・・次から次へと絶えることなく、新たな“求める音”と“探究心”が湧いてきて、さらに音の世界へはまっていくのではないか?と思うのです。(ご経験者は多いはず!)

その時は、またヒビノの出番でしょうか?


AKG (マイクロホン/ヘッドホン/ワイヤレスシステム)

Shure (マイクロホン/ワイヤレスシステム)