おはようございます。広報のかっぴーです。
2022年4月28(木)から4日間、横浜国際プールにて「JAPAN SWIM 2022(第98回 日本選手権水泳競技大会)」が開催され、競泳日本一を目指す熱いレースが繰り広げられました。
ヒビノは大型映像サービスを担当。
見る人の「楽しい」と「分かりやすい」を映像演出で実現するため専用システムを開発しました。演出の幅を広げオペレートの精度も高めた当社映像チームの取り組みを紹介します!
2つの大型LEDディスプレイを連携させたダイナミックな映像演出
会場の横浜国際プールには2面のLEDディスプレイを設営しました。
1面はスタート台後方。大きさは横28.2m、縦2.4mです。W600mm×H1,200mmのLEDパネルを94枚つなげています(横に47枚、縦に2枚)。
5.77mmピッチLEDディスプレイ「Carbon5」
プール脇にはバナー型のLEDディスプレイを設置。全長約46m。W640mm×H960mmのLEDパネルを72枚つなげています。
8mmピッチLEDディスプレイ、HIBINO「G8 Black」
2面のLEDディスプレイが連携してグラフィック、選手情報、そして協賛企業のロゴを表示し、会場全体をダイナミックな映像演出で包み込みます。
「楽しく」「分かりやすい」を叶える専用映像システムを開発
大会を主催する日本水泳連盟様の「お客様を楽しませたい、喜ばせたい」という思い対し大型映像の力で応えるのがヒビノの役割です。
冒頭で触れた新システムの開発も「水泳帽子やゴーグルで選手の顔が分かりにくいので写真を表示したい」というご要望からスタートしました。
決勝レース時は、選手の登場に合わせて、顔写真と名前、所属、予選タイム、レーンをLEDディスプレイ2面に映し出し、決勝レースの特別感や期待感を増幅させます。
この演出を行う上で注意が必要なのはリザルト(競技結果)です。予選レース後に、決勝進出選手の登場用映像を作成するわけですが、1日で決勝レースへ進む選手は50名以上(8名×7~8レース)。ほとんどの種目が同日の午前中に予選、午後に決勝が行われます。
限られた時間の中で選手の名前や予選タイム等の情報を誤りなくまとめる作業は人的負担が非常に大きいため、株式会社サイトフォーディー様とヒビノで簡略化を目指し専用のシステムを開発しました。
予選レース後、決勝進出した1~8位の選手情報とタイムが大会本部の専用PCに保存されます。2社で開発した専用システムが入っているPCでその情報を読み込み、あらかじめ準備している顔写真と選手情報を紐づけ、さらに選手入場の順番に並び替え、あとはスイッチャーでLEDディスプレイに映像を送出するだけの状態まで自動処理します。
あらかじめ準備している選手の顔写真ですが、JAPAN SWIM 2022に出場予定だった選手数は約700名。どなたが決勝へ進むか直前までわからないため全員分の写真を加工(切り抜き等)しました。
新型コロナウイルス感染症対策として取り止めていた表彰式を、今回約2年ぶりに行うということでこちらも専用システムを活用し、メダルのグラフィックと一緒に選手情報を映し出す華やかな演出にチャレンジしました。
先ほどと同様の流れで対応しています。専用システムで情報を読み込み映像完成までにかかる時間は約1分。最終確認を含めても2、3分ほどでLEDディスプレイに映像を送出できるため、決勝レース終了直後に行われる表彰式にも問題なく対応できます。
システム開発のきっかけを、担当スタッフに聞いてみたところ「楽(らく)したかったからです。」と笑顔で返事が返ってきました。
「楽といっても手を抜くということではなく効率を良く、ということです。そうすれば他のやるべきことに時間を割くことができます。
システム開発前は、手作業で選手の名前や予選タイムを入力し、スタッフ全員でダブルチェックしていました。しかしこの体制では多くの人と時間が必要なうえにミスも起こりやすいです。作業が夜中まで及ぶこともあり精神的にも体力的にも大きな負担でした。
また作業も複雑で工数も多く、誰かにこの業務を引き継ぐことを考えたとき、「僕にしかできない仕事」になってしまっていて、このままでは良くないと思いました。
そして主催側にシステム開発について相談したところ、「ぜひやりましょう!」と賛成していただき、株式会社サイトフォーディー様との開発がスタートしました。
システム開発は他社から「難しいです」と断られることもあったため、株式会社サイトフォーディー様に快く引き受けていただきとても助かりました。」
担当スタッフは「主催者様のご理解と、株式会社サイトフォーディー様のご協力のおかげでシステムが完成しました。」と各関係者への感謝の気持ちを話していました。
より安全でより効果的な映像演出を実現するため、必要とあらば新しいシステムを開発する。一つひとつの現場に向ける熱量の高さは、「ライブ」という二度とない瞬間をつくり続けてきたヒビノのイズムのように感じます。
システム開発直後の現場では、新しいシステムと従来のシステムの二つを稼働させ、様子をみながら徐々に新しいシステムに移行したそう。
「開発したシステムを初めて試すときはうまくいくか不安で胃が痛みましたね。
システムが完成すれば夜に美味しいビールを飲める!と思って乗り越えました(笑)」
日本水泳連盟様が主催の大会は常にお客様を楽しませることに注力されていて、月一回ほど今後やりたい演出について株式会社サイトフォーディー様も含めて話し合いをしています。
10月には日本選手権(25m)水泳競技大会、12月にはジャパンオープン2022(50m)が控えていますので、次の演出にもご期待ください。そのころには今より新型コロナウイルス感染症が落ち着き、多くのお客様と一緒に観戦できるといいですね。
ヒビノは今後もお客様の思いに応える大型映像サービスで、スポーツイベントの感動と興奮をサポートします!
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