おはようございます。広報のかっぴーです。
ヒビノメディアテクニカルは2021年9月13、14日に大田区総合体育館で行われた「ヒビノ Presents 日本生命レッドエルフ・オープニングホームゲーム」の総合演出を担当しました。
近年当社はコンサート、企業イベント、博覧会等これまで得意としてきた分野に加え、卓球やバスケットボール、水泳、マラソン等の様々なスポーツの現場も大型映像サービスでサポートしてきました。
そして今回、「スポーツを至極のライブエンタテインメントへ」を掲げ、スポーツイベントの魅力を最大限に引き上げるべく総合演出にチャレンジしました。
スポーツ観戦のエンタテインメント化に対して日本生命レッドエルフの村上 恭和総監督からは
「私たちは卓球の競技自体の魅力を伝えることに加え、会場にお越し頂くお客様の満足度を更に向上させる付加価値も作らねばならないと思っており、今回1つの形を作ることができました。ヒビノさんにはスポーツ観戦の新たな魅力を生み出す取り組みを重ねてより良いものを作ってほしいと思います。」
とのコメントをいただきました。
村上 恭和総監督、そして笹尾 明日香選手へのインタビューと併せて、ヒビノメディアテクニカルが担当した演出内容とそれに込めた思いを紹介します!
コンセプト「This is the One」に込めた思い
初めてノジマTリーグの総合演出を手掛けた今回、中心となって動いたのはヒビノグループで、イベント・コンベンションビジネスのトータルサポートを行っている、ヒビノメディアテクニカルのプロデュース事業部です。
イベントの演出を考える上で最初に決めるものが演出のメインコンセプト。これでイベントの方向性が決まります。
オープニングホームゲームのメインコンセプトは「This is the ONE」です。
「1位」、そして「一つ、一体感」という意味を込めています。
コロナ禍で有観客試合を開催する目的や狙い、試合を通してお客様や選手の皆さんにどのような気持ちになってもらいたいかを踏まえて決定しました。
「スポーツイベントにおいて最も重視すべきは、選手とお客様の関係性です。お客様は選手のプレーに勇気をもらい、選手の皆さんもまたお客様の応援に勇気をもらっています。この好循環が生まれるのがスポーツの現場です。演出を通して両者のテンションを上げることで、その循環をスムーズに行うことができると考えます。」
とコンセプト制作に携わった演出担当は言います。
また日本生命レッドエルフの笹尾 明日香選手は
「会場に来られず試合配信を見てくださるお客様も多いと思います。ですが、やはり生の試合は選手の興奮がお客様に伝わり、お客様の喜びや声援、興奮が選手に伝わる、という相互の関係性が生まれる場所です。お客様が演出で盛り上がると、私たちの力にもなると感じています。」
と話してくださいました。
スポーツ観戦は一見するとファンが選手とチームを応援する、という一方通行なように見えますが、笹尾選手のインタビューを通してお互いが希望や勇気を分かち合い一つなれる場所なのだと改めて気付かされます。
応援ソングの制作、簡単な振り付けで一体感を醸成
オープニングホームゲームで、メインコンセプトを最も象徴するコンテンツは今シーズンの日本生命レッドエルフさんの公式応援ソングにも起用いただいた「Ever Lasting Future」制作です。タイトルの頭文字を繋げると「ELF(エルフ)」になります。
コロナ禍で応援方法に制限がある中、「どう会場を盛り上げるのか」「どう一体感を醸成するか」は大きな課題でした。
そこで応援ソングとそれに合う振り付けを考え、会場でお客様に踊っていただく企画を考えました。一緒に歌うのではなく、踊ります。
応援ソングの作詞作曲、レコーディング、振り付け、会場で流す振り付けビデオ制作、すべてヒビノメディアテクニカルで担当しました。
振り付けビデオ撮影はヒビノの本社スタジオで行いました。(▼)
ダンサーの方にグリーンバックの前で踊っていただき、それに昨シーズンの日本生命レッドエルフさんの試合映像を重ねます。
振り付け解説用に後ろ向きでも踊っていただきました
スタジオ併設のリハーサルルームでは本番直前まで練習が繰り返されました
本番は、試合開始前にボーカルグループのStarLightsさんに「Ever Lasting Future」を生で歌っていただき、会場は大盛り上がりでした!
そして肝心のお客様の反応ですが、振り付けを真似するのは少し恥ずかしい方もいるかな、と思っていましたが楽しんで一緒に踊っている方が多い!
振り付けが覚えやすく、私も見ているうちに自然と踊っていました。
皆さんがイベント特有の「非日常感」を思い切り楽しんでいて、会場全体が試合へ向けて一体感を高めていました。
応援ソング制作を担当したスタッフ曰く
「歌詞はメインコンセプト「This is the One」を連想させるフレーズや、「放物線」など卓球にちなんだワードを盛り込みながらも、直球過ぎず曲単体でも成り立つように心掛けました。また会場で流した振り付けビデオは、新型コロナウイルス感染症対策としてお客様が思わず歌ってしまわないよう、歌詞は表示せずダンスの振り付けに集中できるようにしました。」
とのこと。
ヒビノ本社で撮影した振り付けビデオはこのようになりました
「Ever Lasting Future」は、今シーズンの公式応援ソングとしてご活用いただくので、日本生命レッドエルフさんのSNSを中心に要チェックです!
「厳格さ」よりも女性らしい「華やかさ」を意識したBGM制作
会場で流れていたBGMもすべてヒビノメディアテクニカルが制作しました。
音楽には気持ちを高揚させたり、落ち着かせたりと人の感情を動かす効果があるため、BGMはイベントにおいて重要な役割を果たします。
会場ではEDM調のスポーツイベントの華やかさが際立つBGMが流れていて、自然と気持ちが盛り上がります。
制作担当からは、
「今回女子卓球チームの試合ということで、「厳格さ」よりも女性らしい「華やかさ」を意識しました。オープニングホームゲームの数日前に開催したTリーグさん主催の開幕戦が厳格な雰囲気の演出でした。そことの差別化として、女子チームである日本生命レッドエルフさんらしさや選手の皆さんが生き生きしたプレーができる雰囲気を考え、楽曲はEDM調の華やかなものにしました。」
とのこと。
華やかな楽曲は、「赤」と「妖精」をイメージさせるチームの雰囲気にもぴったりです。
登場シーンに関しても
「選手の皆さんにはターンテーブルに乗って登場してもらいましたが、そのときのBGMも当初はロック調の力強いイメージの案もありましたが、最終的にはファッションショーのランウェイを意識した演出、楽曲にしました。」
とのこと。
左手奥に選手登場用ターンテーブルを設置
登場時、ターンテーブルに乗ってポーズを決める森選手(左)と笹尾選手(右)。ポーズを決める際に「せーの」と合図を送り合っている様子がほほえましかったです。
ターンテーブルを利用した華やかな登場に関して村上総監督からは
「とてもゴージャスで選手たちも喜んでいました。」
笹尾選手からは
「今までにない演出で会場全体の注目が選手に集まっていました。また試合中は選手一人ひとりにスポットライトが当たる中で、登場は1人ではなく2人だったので選手同士の仲の良さを伝えられる演出だったと思います。」
とのコメントをいただきました。
確かに選手同士でポーズを決めたり、楽しそうにお話していたり、試合とは異なる表情を見ることができました。選手の皆さんにも楽しんでいただけていれば何よりです。
制作から本番の進行まで多岐に渡る業務内容
イベントプロデュースの業務は応援ソングやBGM制作に加えて台本制作やステージサポートなど多岐に渡ります。ここで簡単ですが紹介したいと思います。
① 台本制作
イベントの進行にはかかせない台本制作。
コンセプトや各コンテンツといったイベントを構成する大部分が固まると、台本制作を開始します。
各コンテンツの所要時間や演出内容と音響・映像・照明のタイミング、スタッフの動きから公式練習やパートナー企業の広告上映、ルール説明アナウンスなど事務的なコンテンツも主催者側に確認をして台本に落とし込みます。
また今回は生放送もあり、試合開始時間を必ず放送開始時間に合わせるために「クッションタイム」と呼ばれる調整時間を適度に配置しました。
台本制作はイベントに携わっている全方向に意識を向けて作り上げます。
② 映像制作
ヒビノビジュアル Div.の設置した大型プロジェクターでスクリーンに映し出す映像の制作も行います。
当日専用フォトブースで撮影したお客様や選手の写真をランダムに表示する参加型コンテンツの「フォトシャワー」や、各コーナーを繋ぐジングル映像、試合開始のカウントダウン映像、昨シーズンのダイジェスト映像、各種スライドなど多種多様な映像コンテンツを制作しました。
「フォトシャワー」で会場の一体感を高めます
演出のメインコンセプト「This is the ONE」をイメージさせるジングル映像の一部
お客様の期待を高める試合開始カウントダウン映像の一部
対戦カード映像は当日の制作。試合数時間前の発表をうけ現場で制作します。
③ ステージサポート
本番中のステージ周りのサポートも行います。
各コーナーがスムーズに進むよう選手や出演者の誘導や備品準備、カンペ出しなどを行います。
試合前に行われた、東京2020オリンピック競技大会で卓球女子団体銀メダルを獲得した平野美宇選手のお祝いセレモニーで司会者の方へカンペを出しています(写真右)
平野選手に注目が集まっている間に司会者の方へ指示を伝えます
ステージサポートを間近で見学しましたが、会場中の注目が集まる緊張感の中で段取りよく動いている姿が印象的でした。
話すときはマスクをつける、記念写真を撮影するときは外すなど細かい指示はカンペで行っていました。
④ 運営
会場外の警備誘導や関係者の受付、来場されたお客様対応など「運営」と呼ばれる業務も行います。新型コロナウイルス感染症対策も運営チームが担当しました。
⑤ チーフディレクター(全体統括)
そしてこれまで紹介した業務を含めて、イベント全体を取りまとめるのがチーフディレクターです。リハーサルや本番の進行はチーフディレクターを中心に行います。
リハーサル時、全体へ指示出しを行っているチーフディレクター(中央)
どの業務も、縁の下の力持ちという言葉がしっくりきます。
また今回はヒビノメディアテクニカル以外にも、大型映像サービスと撮影・中継機材の貸し出しをヒビノビジュアル Div.、照明機材の貸し出しをヒビノライディングが担当しています。
ヒビノビジュアル Div.はノジマTリーグ開幕以来、全てのシーズンの大型映像を担当してきたため、今回初参加となるヒビノメディアテクニカルへ細かい情報共有を行い、スムーズな進行をフォローしました。
ヒビノライティングのCHAUVET Professional「COLORado Panel Q40」4台、「Maverick MK Pyxis」2台、「Rogue Outcast 1 Hybrid」2台は大田区総合体育館の高く広い天井を効果的に彩り、空間全体を活用した演出において大活躍でした。
お客様と選手をつなぐ「演出」
試合は2日間とも日本生命レッドエルフさんが勝利!女子の開幕戦から続いて3連勝でした!
日本生命レッドエルフの村上総監督は
「昨年は新型コロナウイルスの影響でお客様がゼロの無観客試合を経験しているので、制限付きではありますがお客様に来ていただけるだけでも、すごくありがたいです。お客様の拍手がとても嬉しいです。」
とコメント。
コンサートから企業イベントまで幅広い企画・運営を行ってきたスタッフの確かなスキルが今回のオープニングホームゲームの成功を裏で支えていました。お客様と選手の皆さんの久々の再会を演出で盛り上げ、一体感を高めることができていれば幸いです。
今後もスポーツから生まれる感動や希望を最大化するため、ヒビノグループは新しいスポーツ演出に挑戦し続けます!
そしてノジマTリーグ2021-2022シーズンの日本生命レッドエルフさんの試合は来年2月27日まで決まっています。プレーオフ進出へ向けてぜひ一緒に応援しましょう!
本実績の担当は
コンサート・イベント大型映像サービスの当社ヒビノビジュアル Div.
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