こんにちは!
まだまだ寒いですねー。桜の便りが待ち遠しい広報のhiroです。
私は通勤中によく音楽を聴いているのですが、今日は久しぶりにヘッドホンを外して、世の中の音を聞きながら通勤しました。
たくさんある通過駅の中で、1駅だけ発車音が変わった気がして、ちょっと違和感。
どの駅でどんな音が鳴っているか、いちいち覚えていないけど、変わると分かるものですね。
そして、普段 自分が外界の音を『遮断』して通勤していた事を再認識しました。
爆音で音楽を聴いているわけじゃなくて、最近の密閉型ヘッドホンとかイヤホンの遮音は本当に優秀なんだなーと。
ところで、皆さんは音が全く無い空間を 体感したことがありますか?
世界は音であふれています。
夜、寝るときなど『無音』だと思っていた空間にも、沢山の音が存在しています。
『無響室』などの特殊な空間でない限り、地球上で『無音』を体感することは出来ません。
音は日常に必ず存在するけど、目に見えませんから、音の速度だとか、反射だ、屈折だ、音と音がぶつかった、干渉して減衰した・・・なんて言われても、ぴんと来ないですよね。
音の実態は、音源から伝わる空気の圧力の変化。空気の振動、『波』です。
環境によって、まるで生き物のように暴れまわったり、消えてしまったり、その姿を変えます。
普段、私たちが聞いているCDやコンサートの音は、プロの手できれいに整備された音ですが、その源は野生の暴れ馬のよう。
『音』の正体を知らずに『音』を扱う仕事はできません。何事も極めるためには、基本が重要ですね。
先日ヒビノで、「音の実験セミナー(初級編)」と題し、社内向けセミナーが開催されました。
講師は、コンサート音響事業部の大大大先輩。
音響機器の販売事業部を中心に、ヒビノグループのスタッフ数十名が受講すると聞き私も参加してきました!
(↑ セミナーで使った音響機材(講師のオリジナルです))
今回の内容は、『初級編』と言うことで、
(1) 音と電気、その似て非なるもの ・・・ 一義性、伝播速度
(2) 音の干渉 ・・・ コムフィルター、指向性制御、加算
(3) ピンクノイズとホワイトノイズ ・・・ 感覚量と物理量
(4) RTAとFFT ・・・ 周波数領域と時間領域
(5) 音の三要素 ・・・ 大きさ、高さ、音色
音響概論ですねー。学生の頃に聞いた講義をうっすら思い出しました。
私、なにぶんこーゆー話が好きなもので (お勉強が出来るかどうかは別として…)「これは楽しそうだぞ!」と、テンションUPです!
音とはなんぞや?と言うお話から、ギリシャの野外円形劇場でおこる、一見(一聴?)不思議とも思える現象を例に音の屈折・回折、救急車が通りすぎる時に音の高さが変化して聞こえるドップラー効果、音は目に見えないのにホワイトノイズはどうして白色と表現されるのか?じゃあピンクノイズは?
ウェーバーの法則・フェヒナーの法則といった『音の量』と『人間の感覚』についての弁別閾(DL)など、音を勉強するときには必ず通る基本のお話や、実際に、ヒビノが受注した数十万人動員の超大規模コンサートを例にあげ、音の遅延のお話なども。
そのコンサートは、ステージから客席最後列までの距離が、なんと500メートル。
直線で500メートル・・・って結構な距離ですよね。
ステージで鳴った音が、最後列に届くまで大よそ1.4秒(※)かかるそうです。
(※音の速さは気温などで変化しますが、音速の標準とされる秒速340mで計算しています。)
「音の伝播速度(音速)は遅いので、動きに対して変化しやすい」と言う言葉を聞き、『・・・遅い?そっか。秒速340m(=時速1,224km)は、“伝播速度”としては遅いんだな』とちょっとビックリ。そのついでに、じゃあ1秒間に地球を1~2周する速度で光を見ることができたら、光の色は変わって見えるのか?光は電磁波だけど…などと考えて、勝手に楽しくなりました。
スペクトラムアナライザーを使い、収音ポイントによって音が変化することを視覚的に確認したり、講師が開発した“スピーカーの指向性を変化させるシステム”を実際に体感するなど、他にも様々な話しや実験&体感が盛りだくさんで、あっという間の2時間でした。
あぁ・・・楽しかった。
好きな分野と言うこともあり、こういうお話は幾らでも聞いていたい私。この余韻で、家に帰ってから音響概論の本を引っ張り出してしまいました。
これは次回も参加したい!
と思う興味深い2時間でした。
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