眼で聴く音楽

皆様、はじめまして。

ヒビノの公式ブログ『BREAK TIME』の2番手の“Sign”です。

なんとなく付けた名前ですが、ちゃんと意味や由来、今後の話題のジャンルとか考えてたら愛着が湧いてきました。

ヒビノの公式サイトでも、お知らせしていますが先月10月10日に手話バンド「こころおと」の結成10周年企画に協賛し、いろいろありましたが、何とか無事終了しホッとしているところです。そのライブの時に、スタッフとして参加していた学生さんから「今度、大学の学祭で手話ソングをやるので見に来てください!」と誘われ、行ってきました。

大学の学祭に行くのは、実に5年ぶりくらい、それどころか、自分の大学以外の学祭に行くのは、今回が初めて!

さすがに一人で行くのは勇気がいるので、現地で他5名と“流れ集合”。

“流れ解散”は、よく聞くけど“流れ集合”って・・・、要するに、待ち合わせ時間は特に決めてない、他の参加者も、お互い誰が来るのか知らないと言うビジネスシーンでは考えられない集合方法のことです。

学祭の会場となっている大学のキャンパスに到着して、すぐにやったことは『ステージ脇のスピーカーとPAブースのチェック』

みなさん、街中でイベントをやっているのを見たら何をチェックしますか?普通だったら、「誰が出るんだろう?」とか「何時からやるんだろう?」とかを気にすると思います。

ただ私の場合というかヒビノの社員にも、仕事柄、ステージが組まれていたらスピーカー関係が気になる人は結構いると思います。

ごく稀にPAの方から「スピーカーに興味があるんですか?」とか「同業者ですか?」とか声を掛けられることもあります。ステージに近づいて両脇のスピーカー眺めていたら、そう思われますよね、普通に考えたら。ただ、あわただしく機材チェックや調整を行っているときには、そんなことしていたら多分怒られるでしょう。

PAブース周辺(オペレターが作業を行う場所。屋外の会場だと観客席中央部分にあるテントなど)なんかは、特に怒られると思います。


もし、スピーカーやPA機材などをみたいと思った時、遠目に眺めることは構いませんが、近づいて機材に触れることは絶対にしないようお願いいたします。また、ライブ会場によっては客席の足元にまでケーブルが敷かれていることがありますが、そういう時は必ずケーブルプロテクターなどで、しっかり保護しています。これは、ケーブル類は踏んだ衝撃・加重で断線する恐れがあるためなんです。

ヒビノのコンサート音響部門やイベント映像部門のスタッフ達も、イベント会場での作業の際、ケーブル類の扱いには慎重になります。このケーブルを通るものは、イベント内で使用する音源だったり大型スクリーンに映し出される映像信号だったりと、人間で例えるならば頚動脈のようなものだからです。そう考えると絶対に踏んだり、足を引っ掛けてしまうなんてことは出来ません。


この日のライブで使われていたのは、スピーカーはJBL。そしてステージ脇に目隠しされていたPAブースには、dbxの文字がちらり。ミキシングコンソールは見えませんでしたが、マイクはShureでした。

どれもヒビノグループの取り扱いブランドで、思わずニヤリ。

ヒビノグループでは “音の入り口(マイク)から音の出口(スピーカー)まで”網羅していますから、逆に、取り扱っているブランドが1個も使われていないことの方が珍しいと思います。

そんな挙動不審なチェックを終えたあと、今回招待していただいた手話サークルの展示発表を見学してきました。

ろう者と聴者の文化・行動の違いについてのレポートが展示されていたのですが、どんな違いがあるか知っていますか?

例えば、人を呼ぶときの行動の違いですが、聴者の場合、相手の名前を呼んだり声を掛けたりしますが、ろう者の場合は、相手の肩を叩いたり、床を足でドンドン叩いて震動で相手に知らせます。さらには、部屋の電気を点滅させたりして呼ぶときもあります。

聴者でも肩を叩かれれば、呼ばれていると分かると思いますが、それ以外の方法は知らないと、「何してるんだろう?」とか「瞬電?」と思うでしょうね。

ろう者と聴者の文化・行動の違いについての展示のほかには、“聴覚障がい者と音楽”という形で、手話ソングや手話バンドの紹介もされていました。その中に、“ヒビノ株式会社”の名前を発見!

どうやら、先日協賛を行った「こころおと」のライブにスタッフとして参加していた4年生から、“聴覚障がい者も楽しめる音響システム”の話を聞き、ヒビノの紹介を追加したとの事でした。


参考:手話バンド“こころおと”10周年企画ワンマンライブへ協賛しました


“聴覚障がい者と音楽”、こう言うと一瞬、驚く人もいるかと思いますが、聴覚障がい者だからと言って、まったく音楽に触れていないわけでは無いのです。聴覚障がい者であるサークルの学生も手話ボーカル(Deaf Vocal)として当日のステージに上がっていましたし、アーティストとしてメジャーデビューしている人もいます。聴覚障がい者がメンバーにいるバンドやダンスチームだけが参加してのライブも毎年開催されています。ちなみに今年は12月4日にClub CITTA’で開催されますので、興味のある方は行ってみてください。

身近なところでは・・・といっても、みなさんから見て身近かどうかは分かりませんが、昨年2009年のNHK紅白歌合戦に出場したグループが、歌詞の一部分を手話表現していたり、プロモーションビデオの中で手話を使っていたりしているのを見ることが出来ます。あとは、音楽では無いですが4代目 桂福團治さんによる手話落語などもあります。

どうすれば、ろう者・難聴者に音楽を伝えることが出来るか、楽しんでもらえるのか?

単純に歌詞を手話に置き換えれば良いというわけではありません。直接、歌詞を手話通訳するのでは無く、その曲の持つ世界観を表現することで音楽を伝えようとしています。今回、見に行ったサークルの学生達も日夜、研究と練習を重ねていたと思います。


先日の「こころおと」のライブでも、そうでしたが実際のボーカルに合わせて唄う手話ボーカル(Deaf Vocal)だけでなく、手話が分からない人のために、映像を使ってテロップを出すなど、聴覚障がい者のお客さんにも音楽を楽しんで貰おうといろいろな工夫がされています。

最近ではyoutubeなどでライブの様子を公開しているバンドもありますが、ステージから離れた場所から、定点カメラで撮影していることが多いので、見て欲しい肝心の手話表現や細かな顔の表情が分かりにくいと思います。

機会があれば是非一度、耳ではなく、眼で聴く音楽を味わってください!