こんにちは、初めまして!4ヵ月前に広報課に異動となりましたなつみです。
今回初取材へ行って参りました!
1月16日(土)に茨城県水戸市のアダストリアみとアリーナにて「B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2021 ONLINE CONTESTS」がオンライン配信され、ヒビノは会場の大型映像サービスを担当しました。
新型コロナウイルス感染拡大、そして代替イベントの決定
本来ならば同日に「B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2021 IN MITO」が開催予定でした。
1年に1度ファン投票によって選ばれた選手でチームを組み、コンテストや試合を行う夢のようなお祭りイベントです。
ところが開催を1週間後に控えた1月9日(土)。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により水戸市からの要請を受けて中止が決定しました。
そして中止発表から4日後の1月13日(水)、オンライン配信イベント「B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2021 ONLINE CONTESTS」の開催が発表されました。
B.LEAGUEはゲームの開催を待ち望んでいた全国のファンに何としてもエンターテインメントを届けようと、急ピッチで代替イベントの準備を進めていたのです。
さすがB.LEAGUEです。
そして大型映像の力でエンターテインメントを支えるヒビノの思いもまた同じでした。
限られた時間の中でB.LEAGUEと共に準備を進めました。
全てはゲームを楽しみにしていたファンのために。
コロナ禍だからこそ見えた、B.LEAGUEとヒビノのエンターテインメントへのこだわりをお伝えします。
B.LEAGUEのエンターテインメントにかける思い
そんなこんなで、開催前から一波乱あった同イベント。
B.LEAGUEオールスターでは毎回演出テーマを決めているのですが、今回は「夢中を、灯せ。」
個人的に初めて見るスポーツイベントだったのですが、大変失礼ながら、正直期待以上の演出に驚きました。
会場は無観客でしたが、アリーナ全体は開催地水戸の名物「梅」にちなみ、ピンク色を基調とした装飾が施されていました。華やかでビビット!
コートの両サイドには選手たちが浮世絵風に描かれている壁画。▼
2メートル以上の見上げる高さ。カラフル!かっこいい!
細部までユーモアに溢れていました。
ちなみに昨年の北海道で行われたオールスターのテーマは「未来空間」。
その模様は動画にまとめているのでぜひご覧ください。
https://blog.hibino.co.jp/posts/7995372
スポーツイベントの枠をはみ出す豪華な演出。
その原点は、B.LEAGUEが掲げる3つの使命の一つ「エンターテイメント性の追求」にあります。
勝っても負けても試合を見に行って楽しかった。プレーはもちろん演出でも楽しんでもらいたいという気持ちがB.LEAGUEの根底にあるようです。
また当社映像オペレーターからもB.LEAGUEの演出へのこだわりを聞くことができました。
「B.LEAGUE設立時「ブレイク・ザ・ボーダー(境界を壊せ)」を掲げていたように、彼らは新しいことへ挑戦する姿勢を大切にしている。演出においても、バスケの本場であるアメリカNBAのオールスターを実際に見に行き、取り入れられる要素はないか試行錯誤をしている。「こんな演出したいです」と相談されることも多々あります。貪欲ですね。」とのこと。
届けたいという思いを支えるのがヒビノの大型映像サービス。
「B.LEAGUEのやりたいことに対して映像演出で肉付けをしてどのように具現化するかが私たちの役割。彼らの要求に高いレベルで応えられるよう、演出に関するアンテナは日々高く持っている。」と当社映像オペレーター。
続けて「オールスターを毎年担当しているが、開催場所、出場選手、来場するお客様、どれをとっても全く同じイベントはない。演出も毎年アイデアを絞り出している。慣れはないですね。」
実際に、中止となった今回のオールスターではNBAからインスピレーションを受けた演出をする予定だったそう。これはまたいつかのお楽しみです。
B.LEAGUEの新しいことへ挑戦する姿勢と、エンターテインメントを通してお客様に夢や希望、感動を届けたいという思いはヒビノの企業理念と通ずるものを感じました。
配信イベントを彩ったLEDディスプレイ・システム
ここでヒビノの担当したLEDディスプレイ2ヵ所を紹介します。
コートを囲んでいるバナー型LEDディスプレイと写真正面から右手に見えるB.LEAGUEロゴオブジェ下のLEDディスプレイの2ヵ所です。▼
そして中央下部がオペレート席です。
こちらはバナー型LEDディスプレイのG8 Black。▼
全長74メートル。コートをぐるっと1周囲んでいます。
進行に合わせてコーナータイトルや協賛企業のロゴを映し出し、コート内を盛り上げます。
G8 Black 8mmピッチLEDディスプレイ・システム(画面サイズ:W74,000mm×H960mm)
見えにくいですがG8 Blackの端には透明のゴムカバーを装着しています。▼
これは選手の皆さんがけがをしないための安全対策。
当社オペレーターにスポーツイベントを担当する際に気を付けていることを質問すると「LEDディスプレイで選手の皆さんがけがをしないこと」と即答でした。
次はB.LEAGUEロゴのオブジェが乗ったLEDディスプレイ、Carbon5です。▼
イベントタイトルや出場予定だった選手の皆さんを映し出していました。
5.77mmピッチと高精細なため選手の皆さんを鮮明にかっこよく映し出します。
Carbon5 5.77mmピッチLEDディスプレイ・システム(画面サイズ:W7,200mm×H1,200mm)
引きで見るとこんな感じ。
両サイドの壁画と上に乗せたB.LEAGUEオブジェと共に会場を華やかに彩ります。▼
またLEDディスプレイのオペレートだけでなく、映し出している映像素材の一部も制作しています。
こちらのイベントタイトルは、現地で浮世絵風の壁画を見てから制作したとか。▼
「会場全体を見たときに、LEDディスプレイに映し出す素材も壁画に合わせたほうがしっくりくる!と思いつき、急いでB.LEAGUEさんからデータをいただき制作しました。」とのこと。
イベント成功のカギは周到な準備!
午後4時、予定通り配信が始まりました。
バナー型LEDディスプレイがオンライン配信を彩ります。
華やかなコート内と対照的なテクニカルブース。当社映像スタッフ陣が連携し、冷静にオペレートを行っていました。
今回現場入りした当社スタッフは9名。
新型コロナウイルス対策として必要最低限の人数です。
「B.LEAGUEはレギュラーシーズンが残っています。万が一自分が感染していて選手の皆さんにうつしてしまうようなことがあれば、チームやファンの皆さんにも迷惑をかけてしまいます。当日は極力コートに近づかないようにしました。」と、現場入りしたスタッフは選手のお二方への配慮を徹底していました。
本番中、映像オペレーターの手元には常に台本。
映像を映し出す細かいタイミングや注意点が書き込まれています。
「台本を基に頭の中でイベントをシミュレーションすると、コーナ間の繋ぎの映像が抜けていることや、映像を映し出すタイミングと進行のずれに気付くことがあります。事前に気付いたことを書き留めて、打ち合わせや実際の現場で確認しています。」
また今回はオンライン配信ということで「時間」と「カメラ位置」に注意が必要だったそうです。
まず「時間」に関して。
今回のオンライン配信に限らずテレビ中継など生放送が伴うイベントは、進行を放送の開始時刻と終了時刻に合わせなければなりません。
台本も秒単位で組んであるので、映像を映し出すタイミングも入念に確認します。
また本番中に時間が押してしまった場合、急に進行が変更になることもあり、生放送が伴うイベントはオペレートに臨機応変さや本番対応力が求められます。
もう一つの注意点、「カメラ位置」。
配信ではカメラで捉えている映像が視聴者の目線です。
いくら会場でLEDディスプレイに映像を映し出しても、カメラの画角内に収まっていなければ視聴者には届きません。
そのためどのカメラがどのLEDディスプレイを捉えているかを事前に把握して、タイミングよく効果的に映像を映し出しています。
話が脱線しましたが、滞りなく配信は進んでいきます。
出演者のトークの中でコート周りの映像演出にも触れていただきました。
平尾選手は「(LEDディスプレイの装飾があるとテンションが)上がりますね~」、福澤選手は「演出で盛り上げてもらうとまた次も(得点を)決めようという気持ちになります。」とコメント。
大型映像の演出効果は、観客の観戦体験を盛り上げるだけでなく、選手のモチベーションにもなっているということで光栄です。
3-POINT SHOOT CONTESTでは、会場は限られた関係者のみでしたがシュートが決まると自然と拍手が湧き上がったりガッツポーズを決める方がいたりと、現場の空気が熱を帯びました。改めてハラハラ・ドキドキするスポーツの魅力を体感しました。
3-POINT SHOOT CONTEST中の茨城ロボッツの福澤選手。かっこいい。
最後は梅に見立てたピンクの紙吹雪がアリーナ一面に舞い、配信は無事に終了しました。
「ファン向けのエンターテイメントを止めない」という目的で今回の代替イベントが開催されました。
来場予定だった皆さまの1月16日(土)を空白にすることなく、今できる限りのエンターテインメントをお届けできたのではないのでしょうか。
スポーツイベントにおける大型映像サービスの役割の一つとして、「観戦体験の価値向上」が挙げられます。
この言葉を今回の私の実体験に沿った言葉に置き換えると、事前に抱いている期待を上回る感動や興奮を感じられることだと思いました。
「ねえ聞いて!昨日のB.LEAGUEオールスターの演出すごかったんだよ!」と思わず誰かに伝えたくなるあの興奮。
そしてそこで得られた感動や興奮は、観戦した皆様の生活を豊かにするはずです。
感動や興奮の裏側には、オーディエンスのために頭を悩ませ挑戦し続けている人たちがいることを学ぶことができた初取材となりました。
本実績の担当は
コンサート・イベント大型映像サービスの当社ヒビノビジュアル Div.
0コメント