【Dolby Atmos 図解】ドルビーアトモスとは?今までのサラウンドとどう違うのか?-イオンシネマ幕張新都心を体感!ヒビノ映画音響設備セミナー(2)

おはようございます!広報のhiroです。

前回に引き続き、2014年1月10日(金)にイオンシネマ幕張新都心 8番スクリーンで開催した「ヒビノ映画音響設備セミナー」の紹介をしたいと思いますが、今回はセミナーレポートをちょっと中断してドルビーアトモスのお話をします。

(イオンシネマ幕張新都心 8番スクリーン。ヒビノが音響設備を担当。)


8番スクリーンが対応しているドルビーアトモスという最新の映画音響プラットフォームは、従来の映画にはなかった「高さ」の要素を含む3次元的な音響表現を可能とし、よりリアルで精密な音像を描くことができるサラウンドシステムなのです。

業界の方やお詳しい方には、釈迦に説法で本当~にお恥ずかしいですが・・・どんなシステムかを簡単にご説明したいと思います。

ドルビーアトモスを知らない方も、知っている方も、宜しければお付き合いください!



映画音響の超進化!ドルビーアトモスは今までのサラウンドとどう違う?

今や、ほとんどの映画館に導入されている、サラウンドシステム。

5.1chや7.1chと呼ばれているものがそうですね。

今回ご説明する「ドルビーアトモス」は、従来のサラウンドシステムよりも、ずっと精密に、より立体的に音の動きを表現し、映画に臨場感あふれる音場をもたらすことができます。


では、ドルビーアトモスは、従来のサラウンドとは具体的にどう違うのか・・・?

思い切って、時代をさかのぼってみることにします。



モノラル

映画館の音響は、かつてモノラル(1ch)から始まりました。

スクリーン裏の中央に、スピーカーを1つ置いた状態です。

(「モノラル」簡略イメージ図)



ステレオ

上図のモノラルに、左右2つのスピーカーが加わったステレオへと進化し、映画作品に「音の広がり」が登場しました。

(「ステレオ」簡略イメージ図)



サラウンド(初期)

そして、客席側にもスピーカーを置く「サラウンド(立体音響)」の登場です。

当初、サラウンドスピーカーは、モノラルでした。

客席側に置かれたスピーカーからは、全て同じ音が鳴っていたのです。

(「サラウンド(初期)」簡略イメージ図)



5.1chサラウンド

次の「5.1chサラウンド」では、サラウンドスピーカーが左と右の2つに分けられました。

これで、客席を横切るような音の動きが表現できるようになります。

(「5.1チャンネル サラウンド」簡略イメージ図)



7.1chサラウンド

さらに「7.1chサラウンド」では、サラウンドスピーカーが左、左後、右後、右の4つに分けられました。

(「7.1チャンネル サラウンド」簡略イメージ図)


5.1chで音を動かす場合は、左→右のような移動しか表せなかったけれど、7.1chでは、左→左後→右後→右へと、細かく音を動かせるようになりました。

より精密に音の動きや定位を表現できるようになったのですが、それでも、正確な音の動きを表せているとは言いきれません。



この流れでいくと、超精密に音の位置や動きを表現しようと考えたときに、7.1chの次は9.1ch、その次は11.1ch、13.1ch、15.1ch、17.1ch・・・と、どんどんチャンネルが増えていくことが進化道なのかな?と思うところですが、「もっと根本的な革新が必要」とドルビーラボラトリーズが開発したのがドルビーアトモスです。



ドルビーアトモス

ドルビーアトモスは、最大64chの独立した音を劇場内に配置できます。

客席の「天井」にもサラウンドスピーカーをつけ、映画に頭上の音が登場しました。

映画館内のどの位置にでも自在に音を定位させたり、その音を移動させたりできるのです。

また、全てのスピーカーが独立しているので、1つ1つのスピーカーを移動するように音を動かすこともできます。

例えば、頭上をかすめてジェット機が飛んで行くような感覚もリアルに表現できますし、頭上で雷が鳴り響く感覚だって、本物さながらの音響表現が可能です。

どうやって、そんな音をつくり上げるのか。


ちょっと制作(音づくり)に関するお話になってしまいますが、ドルビーアトモスは、従来の音声ミキシング「チャンネルベース」(アトモスではベッドと呼びます)と、チャンネルという概念から逸脱した「オブジェクトベース」という新しいミキシングの2つを組み合わせて音をつくり込んでいくシステムなのです。



チャンネルベース(ベッド)とオブジェクトベースの合わせ技!

2つのミキシング技法を組み合わせて音をつくりこむドルビーアトモス


チャンネルベース(ベッド)では、先に書いた「7.1ch」に、オーバーヘッド(天井)のLRを追加した「9.1ch」構成でミキシングされます。


一方、オブジェクトベースは、「音」を「位置情報」と共に記録します。

この位置情報によって、劇場の任意の位置から音を鳴らしたり、その音をダイナミックに動かしたりできるのです。


ドルビーアトモスは、この「チャンネル」と「オブジェクト」という音響要素を、最大で128まで同時に記録・再生できるので、チャンネル(ベッド)の9.1chに加えて、100以上 のオブジェクト(自在に動かせる音)を盛り込んだ音づくりができるということ。


映画制作者は、この2つの音響要素を巧みに使い、観客の周りに音をどう配置し、どう動かし、包み込むかを精細にコントロールできるのです。

表現の自由度は、従来のサラウンドとは別次元と言っても良いのではないでしょうか。



えーっと・・・決してわかりやすい説明ではなかったと思いますし、「歴史を割愛してる」とか「図が変」とか、気になる部分も多々あったかと思いますが『新しいサラウンドシステムは、なんだか凄そうだねー』と、思っていただけていたら幸いです。


本当の凄さは、ぜひイオンシネマ幕張新都心 8番シアターでご体験ください!

音に包まれる感覚、映画の世界に入り込むような臨場感は、一聴の価値ありです!!!


さて、次回は「ヒビノ映画音響設備セミナー」で、ヒビノの担当者が紹介したイオンシネマ幕張新都心 8番スクリーンの音響設備についてリポートします!

やっと本題(?)に戻ります。どうぞお楽しみに!



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